遠出したいが先立つものが…。あれこれ物入りで金欠が続いています。しゃあない、今週もホームゲレンデ。
例年この時期の御在所は人出が多く混雑するのですが、最近は慢性的に混雑しており秋の行楽シーズンだからと言って特に混む訳でもなさそうです。
紅葉にはまだ早く中途半端な時期なのですが、すっかり秋めいた気候が山歩きに適しておりちょっと遠回りしたくなる時期でもあります。
そうだ、先週やり残した雲母峰Hike、今日辺り片付けておこうかな。
入道からイワクラ経由の宮妻一周は水沢岳中腹の紅葉が綺麗な時期、その後に小岐須右回りと左回り、宮妻奥の沢の紅葉は遅いので11月末。なんだかんだと暇人tanuoさんにしてはやる事がめじろおしですがな。
今日は長丁場、いつも通り早目の出発です。車に乗り込むと正面の東の空がほんのりと明るくなっています。辺りはまだ真っ暗、すっかり日の出が遅くなりました。
Ah never the less never the less! 23号線筏川橋手前でピタッと停まってしまいノロノロ運転。「この様子では事故ですね。まったくええかげんにして欲しいわ。」
筏川橋をやっと越え稲荷の信号を過ぎた所でやはり事故。右車線を規制して一車線通行。チラ見すると前のワゴン車と後ろのトラックとの間にコンパクトカー。サンドイッチになりクチャクチャです。しかし搭乗スペースがある程度確保されているのはさすがですね。日本車も丈夫になったもんです。20年ほど前の衝突アセスメントが騒がれるまでは本当に紙細工同然だったのですが。
しかしこの渋滞の所為で折角早く出たのもご破算。料金所跡に停められなかったら武平に停めて雨乞岳にするか。もう蛭もいないだろうし。それに東雨乞のセンブリもそろそろ咲く頃かな?
6:55 a.m. 中道入口駐車場着。
枠内は完全に埋まっていますが路側帯にまだ空きがあります。秋の行楽シーズンは皆さん遠出するようになったようです。シメシメ。
じゃあ予定通り湯ノ山一週コースと行きましょう。長丁場でもありスローペースで休憩は取らずに行きましょ。
7:05 a.m. でっぱつ。
ええ天気でんなあ。
スローペースのつもりが涼しさの所為かついついペースが上がってしまいます。お年寄りや若者集団を次々にパス。急かす気はないのですがつい前の人に張り付いてしまい、譲られるまま先を急いでしまいます。生まれつきのせっかちな性分、還暦後早や2年も過ぎたというのに一向に変わりません。こりゃ墓場まで付いて回るんでしょうな。
7:40 a.m. 地蔵岩着。
久し振りにお地蔵さんの頭の上へ。まあこれくらいの寄道は今日の予定に差し障る事もないでしょう。
風が強いのでレビュファポーズはパス。オツムの上に座り周りの景色をパチパチパチ。しかしええ天気やなあ。
寄道もほどほどにして先を急ぎます。
おっ、ミヤマシキミの実が真っ赤です。ん?コショウノキだったかな? 花と言い、実と言いイマイチ覚えられません。
陽射しはまだ結構強いのですが日陰に入ると冷んやりとした風が流れ全くオーバーヒートしません。まるでインタークーラーが付いたようです。涼しい事は良い事だ〜。
無我の境地で歩き続けます。気が付けば掘割ドンツキ。正面にはエルガーフェイス。威風堂々、Pomp and Circumstance.
えっ、もうこんな所まで来ちゃったの?
この上の岩稜帯で一息入れようと思っていたら先客あり。時刻チェックの為に写真だけ撮ってソソクサと上のテラスへ。
8:15 a.m. 上のテラス着。
うんうん、もう色付き始めていますね。10月末から11月初めが楽しみですわい。
おやっ、御嶽山と恵那山がぼんやりと薄紫に煙っています。恵那山の右には南アの一部もボンヤリと。ほんまにええ天気やなあ。御嶽山に行っても良かったかなあ。風も弱そうだし小春日和でポカポカだったかも知れませんなあ。
山頂直下のガレの上まで上がると鈴鹿北部の山並みがよく見えます。その奥は雲が広がっています。見えないけど白山もまだ真っ黒なんだろうなあ。
遊歩道に飛び出し富士見岩へ。富士見岩の下には干乾びダイちゃん。中道にはここの一株しか無いからなあ。
8:25 a.m. 富士見岩着。
秋は空気が澄み遠くの山が近く見えます。
大黒岩展望台に人影。よく見えますなあ。これも秋の所為?
グルリと周りを見回します。
セントレアをズームして。こんなにはっきり見えるんですね。
8:30 a.m. 朝陽台着。
一の谷を見下ろして…、先ほどの大黒岩展望台の人達まだ居ます。ズームすると、凄い凄いうつむきで寝そべっています。肉眼では良く見えなかったのにさすが10倍ズーム。
そのまま遊歩道を望湖台へ。
8:45 a.m. 望湖台着。
足元の尾根を確認しますが色付きはまだまだです。
振り返って三角点辺りは…、かなり色付きかけています。やはり紅葉は上から下へ、高い所から低い所へ。
そして近付いてパチリ。
記念碑広場から峠道へ。途中の色付き具合を偵察しながら。
9:10 a.m. 天指し岩着。
久し振りに天指し岩に腰掛け遅めの朝食にパンを齧ります。固いパンです。ボロボロの歯が負けそう。
ついでに伊勢湾もズームアップ。渥美半島、神島、答志島の先の?島、答志島はデカ過ぎて志摩半島と繋がって見えます。
振り返るとシロモジの黄葉。
さて、空腹も満たされた所ででっぱつ。
9:35 a.m. 武平峠通過。
涼しい風が絶えることなく流れ快調です。
10:15 a.m. 鎌ヶ岳山頂着。
山頂北側は人だらけ。祠に拍手の後南側へ。こっちも騒がしいです。写真だけ撮りそそくさと岳峠へ。
降る途中に山頂を見上げるとけっこう色付いています。
そのまま雲母峰へ向かいます。だってまだお腹空いてないも〜ん。
10:45 a.m. 白ハゲ通過。ここも色付きかけ。
先週は左折した分岐、今日は右折して雲母峰へ向かいます。
そして直ぐの尾根道の降り、ズルズルと凄く滑ります。「しまった、今日は山靴にすべきだったかな?」
今日は新しい夏靴(1000円程度のスニーカー)に替えてきたのですが、新しくてもスニーカーはスニーカー。薄く砂を被った斜面は滅茶苦茶滑ります。まっ、いいか。
久し振りに通るこの道、かなり荒れています。最低鞍部を過ぎ雲母峰の登りにかかる頃ザレた斜面のトラバースがありますがここも崩れが進んでいます。
そして笹が生い茂っていた所、ご覧の有様です。こんなところもジネグが進んでいたんですね。
これなら道を間違える事もありません。単に尾根芯を行けば良いのですから。
笹原地帯を過ぎると枯れ葉の積もった疎林帯。目印のヌタ場を過ぎれば山頂は近いです。終始涼風に吹かれ軟らかな木漏れ日の中の散歩道。眠たくなっちゃうほどのんびり出来る散歩道。
11:35 a.m. 雲母峰山頂着。
けっこう良いペースで来ました。さっ、お昼にしましょ。
今日初めての大休止。お湯を沸かしてカップ麺を頂きます。賞味期限を8時間30分過ぎたオニギリも美味しく頂きます。デザートにバナナも。
チョット食べ過ぎじゃない? 折角遠回りしたのに。
12:05 でっぱつ。
来た道を途中まで戻り稲森谷に降ります。
この谷も荒れています。足場の石も不安定で不用意に足を乗せるとゴロリと行き下手をするとドボンしちゃいます。ゲゲッ、早速やっちゃいました。スニーカーはこれだから困ります。もう足が少し濡れてしまいました。
石飛び、倒木潜り、邪魔なものを掻き分け掻き分けまるで障害物走。流れも変わっておりルートファインディングを楽しみながら。久し振りに面白いです。
あちこちにトリカブトが咲いています。
13:00 二股通過。
ここまで来ればもうすぐ大堰堤。その砂原を過ぎれば自然歩道。えっ、自然歩道? そうでした。ここの降りの東海自然歩道はアップダウンが凄い事を忘れていました。ヒエ〜、きついぞこれは。
tanuoさんの○知症はここまで進んでいるのです。
ところで、大堰堤手前のアケボノソウは? 有りませんねえ。大水で流されちゃったのでしょうか。大堰堤に入った所にもありません。あれだけ荒れていたのだから仕方の無い事なのかも。
東海自然歩道への上り口、どこかで見たような景色。アメリカの国立公園にあるような岩塔の上に石が乗っかったアレです。ちょっと規模が小さいですが。
東海自然歩道に入り正面に菰野富士を見ながら暫く降ります。
ここも荒れ放題。まさに倒壊寸前です。これがまさしく倒壊自然歩道。
きついきついと思っていた割りに今日はさほどきつくはありません。終始涼風に吹かれ続けていた所為のようです。
アップダウンも終わり降りだけになると、そろそろ潜り門の滝。
ここでまた思い出します。この後にはこのコース最大の核心部、温泉街の通過が待っていたのでした。車をスカイラインに停めているのでそこまで戻らなければなりません。これが一番つらいんですね。
バスターミナルを横目に稲森谷と別れ三滝川本流沿いに遡ります。車道はなるべく通らないように温泉街の裏通りを行きます。その方がショートカットにもなります。
美奈川旅館の前の三滝川、コンクリートで固めた石を残しその下の河床がごっそり流されまるで橋のようになっています。長い期間にこうやって川はどんどん姿を変えて行くんですね。車で走っていては気が付かないものです。しかし、笑っちゃいますね。
最大の核心部、湯ノ山温泉街登攀、これも思ったよりつらくありませんでした。やはり涼風のおかげでしょう。今日は一日爽やかな良い日でした。
14:15 車に帰着。
いつもなら死ぬ思いでここまで這い上がって来るのに、今日は心地よい疲労感が残っているだけ。さあ、仕上げに温泉。
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