アリラン カキラン アニョハセヨ〜

嫌な気分で上まで上がるとその傍らに○○ラン。
紛れもない○○ランです。
「なんでこんな所に?」と思いながらも淡い期待が適ってしまいました。
まさに冗談から駒、いや瓢箪から駒だっけ。
キンコウカ畑の最前線でいかにも「Look at me.」とでも言っているようです。
いや〜、ホント今日は大儲け。
気分が良くなりつい鼻歌が漏れます。
「ア〜リラン、カ〜キラン、ア〜ラ〜リ〜ヨ〜♪」


20130713

先週末も土日とも好天だったようです。雨との読みは大外れ。おかげでメタボが一段と進行してしまいました。
そして例年に無くメチャクチャ早い梅雨明け、今週末も好天のようです。じゃあ先週の分も含めてメタボ治療に出かけなくてはなりません。しかし暑いだろうなあ。中道なんて後頭部をモロに炙られてしまいます。「行くとこあらへんやん。」
まあ出たとこ勝負の成り行き任せって事でお出かけします。
天気予報も好天だった筈が台風の影響かいつのまにか曇りに。良い傾向です。降られさえしなければ曇りの方が暑さが凌げて好都合。
土曜日はさほど混まないのでいつも通りの時間に戻しでっぱつです。が、どういう訳か23号線の流れが悪く思ったより時間がかかります。景気が良くなっているのかな〜?

6:55 a.m. 中道入り口大駐車場着。
読みが当たりまだ1/3程度の駐車率。Iさん達も既に到着し仕度の真っ最中のようです。
tanuoさんも急いで仕度にかかります。と言っても草履からスニーカーに履き替えるだけですが。
Iお母さん、今日はおニューの山靴です。今回もスカルパ。やはり靴はその文化と歴史の長い欧州製に限ります。まるビのtanuoさんはMade in China の安物スニーカー。これがまた足にピッタリフィットして絶好調なんですね。

7:05 a.m. でっぱつ。
「今日のメニューは?」と聞かれ「どこでもお任せ。」と答えます。ぼちぼち本谷のシモツケが咲き始める頃なので今日もまた本谷って事になりました。
早めの梅雨明けと連日の猛暑、運が良ければ○○ランも咲き始めているかもしれません。ダメモトで今日も本谷。なんだか今年は本谷が多いです。汚水だと思うと気分が悪いですが気にしなければウォーターフロント、暑い季節にはピッタリです。
じゃあ山の家の夏椿から拝見と行きましょうかね。
はたして…、ウワ〜オ、花盛りですなあ。

幸先が良いですな。
沢に下りるとイワギボウシがお出迎え。といっても花は終わり、ヘチマのように大きく結実したもののお出迎えです。

登り始めると汗が噴出します。いくらウオーターフロントとは言えこの季節、風が無ければ蒸し風呂です。
トップを行くIお父さん、わざわざ難しそうな所を選って登っています。お好きですねえ。これも自主トレ。
Iお母さんのソールの音が軽やかです。いかにもフリクションが効きそうです。同じビブラムでも新品の靴と張り替えたものではフリクションの効きが全く違います。張替えたものは大量に買って古く硬くなったソールを使っている所為で滑り易いような気がします。

7:35 a.m. 不動滝通過。

軽く息を整え巻き道を行きます。
谷に戻り大岩が近付いて来るとお姉さんの声が聞こえます。甲高いお姉さんの声って良いなあなんて思いながら歩いていると、なんとそのお姉さん、実はM先生でした。Y先生もご一緒です。植物博士のお二人が居ればどんなものでもすぐ名前が解ります。
大岩の上に上がりご挨拶。早速あれが○○と教えて頂きました。

休憩がてら暫くお喋りの後、先を行きます。両先生は今日は植物を観察しながらなのでスローペースです。
高度が上がると下では終わっていたイワギボウシもまだ最盛期です。
ヤマアジサイやシモツケの蕾なども現れ始めます。

大黒滝の右岸ではイワギボウシが最盛期。その傍にはシモツケも咲き始めています。「やったね、大当たり〜。」

ちょっと遠いので上手く写りません。かといってミズゴケで汚れた岩を攀じる気もありません。ズームアップするとブレブレです。まっ、いいか。
滝横を巻き。その上の滝を巻きます。巻き道のスラブ、横にトラヒモが垂れているのですが、Iお父さんはソールのフリクションだけで登って行きます。どんなところでもその気になれば楽しめるものです。
谷に戻り潜り岩右手のクラックを行きます。上の方では濡れた水垢が付き触りたくありません。ロープウェイ駅舎からのウンコ水かと思うと尚更です。乾いている所を!と探しますがありません。最低限バランスが取れる程度、指先二本ほどで押さえながら乗越します。
「あ〜、汚いものを触っちゃった。」おまけに膝が少し当たりズボンまで汚染させてしまいました。これだから雪の無い本谷って嫌いなんです。
嫌な気分で上まで上がるとその傍らに○○ラン。紛れもない○○ランです。「なんでこんな所に?」と思いながらも淡い期待が適ってしまいました。まさに冗談から駒、いや瓢箪から駒だっけ。
キンコウカ畑の最前線でいかにも「Look at me.」とでも言っているようです。
いや〜、ホント今日は大儲け。気分が良くなりつい鼻歌が漏れます。「ア〜リラン、カ〜キラン、ア〜ラ〜リ〜ヨ〜♪」

これって上から種が流されて来て根付いたんでしょうね。結構逞しいものなんですね。
キンコウカは花穂の先まで開花が進みシーズン終わりのカウントダウンが始まっています。やはり連日の猛暑が時の流れを速めたかのようです。
そして上に進むに連れシモツケが目立ってきます。まだシーズン初めですがこれも早く終わってしまうかもしれません。

Iお母さんはシモツケの撮影だけでなくキイチゴ摘みと忙しく動き回っています。「M先生やT尾さんにも残しておいてあげなくっちゃ。」などといいながらも次から次へと口に頬張っています。まあこんなに実が生っていれば食い尽くすことはないでしょう。
湿気を帯びた霧が谷に沿って湧き上がって行きます。「う〜ん、ムチャクチャモイスチャー!」景色は楽しめませんが涼しくて爽やかです。

周りにはシモツケのピンクが到る所で見られます。株は小さいですが数が多く楽しめます。それも皆咲きかけで穢れの無い無垢のシモツケ。ひとつひとつの花が自己主張しているようです。

いつしかモウセンゴケ地帯。モウセンゴケも小さな蕾を精一杯伸ばし開花に供えています。中には綻びかけのものも。

ミズゴケ、モウセンゴケ、キンコウカ、シモツケの中を行きます。キンレイカの芥子粒のような蕾も黄色くなっています。

いよいよドンツキ。いつものバンドの上でなくその少し下でIお母さんが写真を撮っています。へエ〜、こんな所にも咲いているんですね。こりゃ撮りやすくて良いわ。これも上から種が落ちてきて根付いたのでしょう。踏み潰されなきゃ良いのですが。

そしていつもの所をバンド下から這い上がって…。

それより上の自生地まで上がったIお父さんが「こっちはまだ少ない。」
どうやら今日が咲き始めのようです。ホント良い時に来たもんです。
ここからでは撮り難いのでバンドの上に上がって、横から「ハイ、ポーズ。」

「ア〜リラン、カ〜キラン、ア〜ラ〜リ〜ヨ〜♪」「ア〜リラン、カ〜キラン、アニョハセヨ〜♪」
そのまま今日も朝陽台へ。道端にはコメツツジも。

霧に濡れた笹薮を?き分け朝陽台へ。「ヒ〜、鬱陶しかった〜。」既にスニーカーはズクズクに濡れています。乾いた岩でのフリクションは最高なんですがね〜。
本日のメインイベントはこれでお仕舞い。このまま中道を降りようかと甘い囁きが聞こえてきます。が、このところずっと早仕舞い続き。これではメタボ一直線です。ここはエピキュロス派をストア派が抑え付けなんとしても鎌まで行く事にします。
まずは小休止と燃料補給に自然学校前まで。腹が減っては戦が出来ぬ。朝飯食わにゃ鎌まで行けぬ。

自然学校前で休憩していると大勢の子供達がやってきました。タモ網が用意してあるのはトンボのマーキング? こんな天気じゃトンボ取りは難しそうです。いやそれだけでなく鹿の食害防止の為、木の幹のネット掛けを手伝わせるそうです。どの程度役に立つのかは別にして、自然とサスティナビリティという問題に触れるのも悪くはないでしょう。
まあ難しい話は置いといて、パープリンの我々は先を急ぎます。急ぐ旅ではありませんが。

10:10 a.m. 望湖台着。

所々青空が覗いている所もあるのですが低い所を滋賀県側から雲が流されてきます。三重県側の谷に沿って湧き上った雲も稜線でUターン。ぐるぐると巻いています。昼から崩れそうな雰囲気です。じゃあササッと片付けてしまいましょ。
武平峠に向かいます。
望湖台ではけたたましく鳴いていたエゾハルゼミがなりを潜めています。静かだな〜と思っていたらカナカナの一鳴き。紛れもないヒグラシです。今年の初鳴き。やはりヒグラシの声はええのう。あまり近くより遠くで反響しあうように聞こえるのが最高です。なんて言っていたらヒグラシの輪唱。遠くで近くでバトンタッチするかのように歌を繋いで行きます。歌、上手やん。

どんよりした空、北の方から遠雷が聞こえてきます。まあこれくらいの間隔なら大丈夫でしょう。それに空中放電だけのようですし。
足元にはオトギリ、キンレイカ。山はもう秋の気配です。


11:45 a.m. 鎌ヶ岳山頂着。
雨乞岳は相変わらず雲の中。御在所も低い雲に夕方のように暗くなっています。山頂に居た子供達、大丈夫かな? 大丈夫大丈夫ロープウェイがあるさ。

久し振りに鎌の神様にご挨拶。ご無沙汰してしまい申し訳ありません。
山頂は過密状態です。風のある北側に戻りお昼にします。今にも降り出しそうな気配なので湯沸しはパス。軽いもので済ませます。

12:05 でっぱつ。

もう御在所上空は真っ黒です。既に降っているようです。雷も今は御在所上空に居るようですが、こちらにやってくるのも時間の問題。さあ大急ぎで降りましょ。お父さんは用意周到、カッパ上下で身を固めています。
長石尾根を少し降ったところで空が真っ暗に。雷もすぐ傍で鳴っています。お母さんもカッパを羽織ります。不精者のtanuoさんは傘を差します。
いかにも時雨、暫くすると空も明るくなり雨も小降りになります。
三ツ口谷に抜け谷沿いに降って行きます。すぐ止むかと思った雨は三ツ口ダムまで来るとやがて本降りに。tanuoさんのフリクション抜群の夏靴は既にグチョグチョ。歩く度ジュップジュップと音を立てています。下手するとパンクしちゃいそうです。まっ良いか。既に元は取った事だし。
久し振りのお湿りです。これで少しは涼しくなる事でしょう。
スカイラインに出ると舗装面を打つ雨粒が激しくその跳ね返りが数p上がっています。思ったより激しく降っています。そして道路脇はその流れが浅瀬となっています。山靴のIさん達は平気でその流れの中を歩いていますが、ハイパーフリクション夏靴のtanuoさんはそんなとこ歩けません。これ以上酷使したら寿命が尽きてしまいます。それで道路の反対側を行きます。
その降りも駐車場が近付くとだんだん小降りに。あ〜良かった、これで車の中を濡らさずに済みます。

13:10 車に帰着。ちょうど小降りです。この間にさっさと片付けて車に乗り込みます。
しかしメタボ脂肪、あんまり減ってないなあ。
なにはともあれ、先ずは温泉。希望荘までひとっ走り。


2013年07月14日20時10分00秒 記

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