長石谷 リハビリHike

雪が軟らかく踏み込んだ足が抜けません。
スリップの心配はありませんが
これでは泳ぐ事も滑る事もできません。
ヒーヒー言いながら二人揃って降りて行きます。
やはりまだ早かったか。
やはりここは雪が締まってからでないと。


20130223

二週抜けて2月最後の週末、やっと御在所復帰です。でも今日はまだ無理は禁物、リハビリハイクの予定です。
前日にはT尾さんからお誘いメール。三ツ口左俣の雪が食べ頃だそうです。同時に奥の駐車場が工事の為駐車出来ないとの情報も。有難い事に早めに行って駐車スペースを確保しておいてくれるそうです。有難や〜有難や〜、持つべきものは友達ですなあ。

6:40 a.m. 温泉街奥の駐車場着。
途中あちこちに奥の駐車場が使えない旨の看板が立てかけられていましたが無視。辿り着くと手前にT尾さんが自分の車を停めて場所取りをしてくれています。その向こうの本来の駐車スペースはロープで塞がれています。地上高の高いT尾さんの車は不整地でもへっちゃらなので他の場所に移動してくれました。重ね重ねThank you です。
好意に甘え車を停め仕度にかかります。
そうそうデジカメのバッテリーブースターも忘れずに。これが私のバッテリーブースター。

早い話、携帯カイロです。これをカメラケースの中に貼っておくだけで冬場の冷えによるバッテリーの起電力低下が防げます。お高いバッテリーの予備を持つ必要も無くtanuoさんにはこれがピッタリ。

7:00 a.m. でっぱつ。
「御在所から鎌まで回るのが大変なら直接鎌へ行きませんか。」T尾さん、なにがなんでも左俣の雪と戯れたいようです。
「じゃあそうしましょか。」と長石谷へ降りて行きます。いつもと違う道を歩くのはとても新鮮です。坂道を降っているとピンクに輝く御在所が望めます。そうかこの季節にこの向きでここを通るのは初めてでした。偶にはいつもと違う事をしないと脳が老化するそうです。これでなんとか老化はくい止められたかな?
沢まで降りて行きはたと気付きます。「こっちからだと渡らないかんやん。」雪帽子を被った飛び石、滑って落っこちないように…。
全くtanuoさんって先の事を全く考えていないんですねえ。
その後も雪を被った所を適当に歩いて行きます。この季節長石谷を歩く人ってあまりいないんですね。私も以前は下りによく使っていましたが、最近は全くのご無沙汰。年とともにしんどい事が億劫になって行きます。

無雪期でもここは降り専門。ただでさえ長い長石谷、登りに使うには飽きてしまいます。そんなですからいつもと反対向き、それも雪景色となると尚一層脳が活性化されます。これで呆けるのもかなり先延ばしできたかな?
大汗かきかき雪道を歩いているともう縦樋の滝、別名小便小僧の滝。今日は水量が少なくジョボジョボとしか流れていません。

その先には翡翠色の渕。白い雪とのコントラストが綺麗です。

次々と現れる雪景色が綺麗です。
が、だんだん雪が深くなり四苦八苦。深雪を避け流れに沿って行きます。ドボンしないように注意して。


8:30 a.m. やっと犬星滝。右岸から樹林越しに見るだけにしておきます。気温が高い所為か滝の両端しか凍っていません。わざわざ下まで雪かきしながら行く気はしません。従ってパス。

時々近くに日が射すのですが我々の身には日が当たりません。早く日の当たる所へ行きたいのですが遅々として進みません。
とうとう諦めて休憩。お腹も空いたので朝御飯のパンを齧ります。
休憩していると日が射してきます。あ〜、暖かくて幸せ。
さてと、休憩の後はまた雪との格闘です。また一段と深くなってきます。傾斜も立ってきました。この疎林帯を抜けると岳峠。解っていても先には灰色の世界しか見えません。雪の降りしきる中ゼーハーゼーハーと肩で息をしながら進みます。時々踏み抜いて大穴を空けてしまいます。おいおい俺の足ってこんなに長くねーぞ。


10:30 a.m. 岳峠下。
峠まで行かず途中から鎌へのルンゼを進みます。

軟らかな雪に四苦八苦しながら進みます。いや、這いずり回っていると言う方が当たっています。
振り返れば雪に煙る鎌尾根。雪景色はたとえ灰色でも綺麗なものです。

そしていよいよ山頂が近付いてきます。山頂には例年通り綺麗な雪壁と雪庇が出来ています。


10:55 a.m. 鎌ヶ岳山頂着。

4時間の雪との格闘、今日はリハビリハイクの予定だったのにいきなり本番になっちゃいました。幸い腰の違和感はありませんがアンヨの方が悲鳴を上げています。
さあさあ大休止兼お昼です。気温は高めですが陽射しは相変わらずありません。ツェルトを出すのを端折った代わりにセーターを着込みお昼の仕度です。
今日は辛ラーメンのカップ麺。寒い時にはお腹から暖めます。
時々日が射します。お日様の力って凄いですねえ、日が当たるだけで急にポカポカしてきます。


11:30 a.m. でっぱつ。
降りは言わずと知れた左俣。当然まだ雪が締まっていませんが、傾斜が急なだけに泳ぎながら降れるだろうとタカを括っています。
山頂から降り始めると急に日が射し辺りの霧氷が輝き始めます。イジワルな雲が直ぐ日を遮ってしまうのでカメラを出して写すまで間に合うかどうか? などと思いながらもそこはtanuoさんの習性、ダメ元で急いでカメラを出します。そして…間一髪間に合いました。でも2枚目は既に翳り始めています。ハヤッ。

左側が開けた所で斜面に飛び出します。下降点目指し雪原を駆け下ります。ちょっと軟らかいけど下の方は締まっているようです。もうウハウハです。あの大木から右に回り込んで。その前に石楠花の蕾の様子も確認しとかなくっちゃ。

果たして、石楠花は…。ショボッ。T尾さんが少ないと言っていましたが、殆どあらへんやん。今年の春は寂しいです。
そして谷に降りて行きます。雪が多く傾斜がなだらかになっています。
雪が軟らかく踏み込んだ足が抜けません。スリップの心配はありませんがこれでは泳ぐ事も滑る事もできません。
ヒーヒー言いながら二人揃って降りて行きます。やはりまだ早かったか。やはりここは雪が締まってからでないと。
悔やんでも後の祭り。ヒーヒー言いながら降って行きます。

谷芯の方が雪が浅そうなのでそちらへ向かいます。それにその横には綺麗なシュカブラ。

シュカブラのトンネルの中に入ったのは良いのですが、踏み抜いた下には流れが。てっきり水は涸れていると思ったのに。そして足場はズブズブと崩れて行き足に冷たい感覚が。
「しまった、ドボンしちゃった。」這う這うの体で蟻地獄から抜け出します。無理やり動いた為今度は足が攣ってしまいました。ヒーハー。でも幸い腰は大丈夫のようです。ああ良かった。
なんとか三ツ口谷本流に合流。「ああ死ぬかと思った。」しかしこの先もトレースはありません。深くないのだけが救いですが、下までこれが続くかと思うとうんざりです。
攣りかけの足を騙し騙し降っていると、最奥の滝の巻き道から二人連れが降りてきます。
あ〜、良かった。地獄で仏とはこの事です。これでトレースは確保できました。
すれ違うと、お爺ちゃんと孫のようです。まだ小学生低学年のようですが、元気なお爺ちゃんに元気なお子ちゃまですこと。
そのまま滝を巻き降りて行きます。足が攣っているにも拘わらず、おバカなtanuoさんは滝下へ寄道。写真の為ならエンヤコラです。

そしてその下も、氷細工の回廊が続きます。


三ツ口大滝下へのアプローチは完全に雪の下。それでもおバカな我々は雪を掻き分け掻き分け時間を費やしながら進みます。(足、攣ってるのとちゃうのん?)

12:40 とうとう滝下へ這い上がりました。その滝は、大分雪に埋もれていますが青白い光を放っています。綺麗です〜。

その後も雪と格闘しながら降って行きます。しかしここまでくればもう帰り着いたも同然。

13:20 車に帰着。
腰痛の再発も無く無事帰ってこられました、全ての人達に感謝です。
後は温泉。今日は彩向陽へ。しかしここはイマイチでした。浴場もあまり広くなく、露天風呂もありません。それに駐車場から遠いです。急な坂道の昇り降りもあります。まあ一度は体験してみない事には評価もできませんから仕方の無かった事にしておきましょう。
来週はどこにするかな?


2013年02月24日01時15分00秒 記

inserted by FC2 system