弥生 三月 ひだまりHike

藤内を眺めながらのんびりと寛ぎます。
展望好し、風なし、日当たり好し。
最高の展望レストランです。
また眠くなってきました。ムニャムニャ。


20120303

弥生 三月 雛祭り。そうです。今日はもう3月3日、桃の節句、お雛様です。
かみさんには雛祭りケーキを買っておいたので今日のお出かけにもお咎め無し。もっとも買った翌日には消えていましたが。
めっきり暖かくなりました。日の出も早くなりました。これからは雨が降るたび暖かくなってゆくのでしょう。寒いのが苦手なtanuoさんにはありがたい事ですが雪が無くなるのは寂しいです。矛盾した事を言っているのは解っているのですが、世の中に暖かい雪って無いのでしょうか。
しょうもない事を考えている内に今日もまた御在所にやって来てしまいました。惰性で生きているtanuoさんでやんす。

6:45a.m. 湯ノ山最奥駐車場着。
今日は久しぶりに良い天気です。昨日は雨で明日も雨だそうです。今日だけポッカリと晴天に恵まれたようですが、風が強く寒いです。頬を撫ぜる風の気温はさすがに生暖かいのですが。
常連さん達はもう既にご到着。私も車を停めて仕度にかかります。

7:00 a.m. でっぱつ。
見上げれば御在所の雪もすっかり減ってしまいました。中道にも雪はもうありません。尾根に上がれば出てくるでしょうが。

口には出さずとも、皆さん今日は地獄谷下降とコクイ谷散歩のつもりでいるようです。雨上がりと気温が高い事で雪はグサグサかもしれません。まあ行くだけ行って見ましょう。
マンサクの蕾を探しながら行きますが、どこもかしこも付いていません。昨年の種の弾けた跡ばかりが目立ちます。それも尋常な数ではありません。やはり昨年は地震の所為でか頑張り過ぎたのでしょう。
ショウジョウバカマのロゼットにもまだ花芽は付いていません。まだまだ春は遠いです。

7:35 a.m. 岩棚着。

本当に良い天気です。しかし春霞の季節です。遠くの山は霞の彼方。
尾根に出ると風が強くなります。「う〜、ちゃっぷいちゃっぷい。」
キレットを過ぎ風の陰に入るとまるで天国。風が無いだけでこんなにも違うのですね。やはり気温はかなり高いようです。
凹角上の岩塔を過ぎると固く締まった雪面が続きます。ところどころ氷化しておりよく滑ります。そしてやらかしてしもうた。ツルッと滑って5mほどずり落ちてしまいました。年寄はこれだからいけません。「しまって行こう!」

8:00 a.m. 北谷テラス着。

春は名のみの風の寒さや〜♪ なんてものじゃありません。テラスに顔を出した瞬間、突風に押し戻されます。こりゃ低気圧並み、いや台風並みの風です。
立っていられないほどの風に逆らって富士見岩尾根末端をパチリ。ん? ブレちゃいました。
お隣の釈迦山頂は相変わらず雲を被っています。こちらはこんなに良い天気なのに。
さてここから先が難儀です。微かなステップを拾いながら固い雪面を登ります。さっきと違いこんな所で滑ったら5m程度では済みません。
途中でWTさんとすれ違います。もう降りてきたんですね。早っ。彼も不精のノーアイゼン。さすがに降りなのでピッケルを出していました。
こんなところでも日が当たるとすぐ雪が緩んできます。つま先が容易に蹴り込めます。
掘割のドンツキには青空を背景に白い岩肌もあらわにエルガーフェイス。もう目地に雪はありませんがさすがに威風堂々としています。ん? 屏風岩の上には霧氷が輝いています。さすが御在所。同じ鈴鹿でも御在所以外ではこんな景色は見られません。立体的なものに憧れるtanuoさんはやはり御在所からは逃れられません。


8:20 a.m. 岩稜帯着。

一面の氷を騙し騙し通り抜け北側に顔を出した瞬間、目の前にはガラス細工のような一面の雨氷林。朝陽に輝き眩しいくらいです。

全く期待していなかった絶景に感嘆の笑みがこぼれます。これだから御在所通いは止められませんわい。リンダちゃんじゃないけど、ああどうにも止まらない。←古すぎ
景色の美しさに感動した後は、氷の回廊に緊張。どこもかしこもカチンコチン。全く飽きさせてくれません。これだから御在所通いは止められませんわい。リンダちゃんじゃないけど、ああどうにも止まらない。←今度はくどすぎ

8:25 a.m. 上のテラス着。
こちらから見る陽光に輝くガラス細工も感動物です。見上げると尾根上にも。

少し上の露岩の上で日向ぼっこ。こちらは風の陰でポカポカと暖かくすっかり春です。つい眠気を催してしまいます。
この先もガラス細工の中を進みます。ほんと今日は大儲け。期待していなかった分凄く得した気分。

踏まれている所は相変わらずつま先も掛からないくらい固いですが、踏まれていない所は結構グサグサです。安全策?でガレを直登。ところどころ青氷になっているところもありルートファインディングを楽しみながら。
そのまま富士見岩尾根に出て富士見岩へ。雪に埋まった先週の我々の足跡を辿ります。

8:45 a.m. 富士見岩着。

天気が良いっていいですね。なにもかもが輝いています。
展望台手摺にはオキアミの尻尾。カワユイ〜。釈迦の雲も取れました。おまけにあれほど強かった風が大人しくなってきました。
お日様燦々、春日和。またまた眠くなっちゃいます。

朝陽台に向かいます。相変わらず雨氷の世界、ガラス細工の世界。
ガラスの林の向こうには薄化粧の鎌ヶ岳。雨氷、霧氷が青空に映えます。そんな氷漬けの樹枝でもその先には新芽が赤く育っています。皆季節を感じ忘れる事無く生きているんですね。

朝陽台から遊歩道へ。ガラス細工の林が続きます。釈迦の雲も完全に消えてしまいました。

自然学校前で小休止。陽射しが強くもうちっとも寒くありません。燃料を補給して地獄谷めざしてでっぱつ。
遊歩道から三角点への階段を登り直ぐ左の雪原へT尾さんが足を踏み入れます。が、いきなりズボッ。思ったとおりどうやらグサグサのようです。私も先週同様三角点と記念碑へのT字路を直進します。表面は割りと締まっていますがその強度を超えるとズボッ。あまり衝撃を与えないようにそろりそろりと進みます。

9:25 a.m. 望湖台着。
雲ひとつ無い快晴。伊吹は霞で見えませんが、霊山、鈴が岳、御池、藤原、竜ヶ岳、釈迦と鈴鹿北部の連なりが一望できます。
もちろん雨乞岳、イブネ、銚子ヶ口も正面にデーンと並んでいます。風も治まり絶好の山日和。そして三角点北面は相変わらず霧氷林が煌めいています。

眺望を満喫した後はどこでも歩きで記念碑広場へ。かなりグサグサでそこらじゅうで嵌ります。
記念碑広場の西側から樹林帯に突入、地獄谷に突撃です。
てんでにルートを選びながら行きますがどこも皆同じ、ズボズボと嵌りまくり。北面だからもう少し締まっているかと思いましたが、やはり昨日までの暖かな雨と今日のこの気温の高さは致命的です。
樹林帯を突っ切り谷の源流辺りで引き帰そうかと思いましたが、皆さんその気は無いようです。分別盛りの熟年さんとは言え皆さん団塊世代の特徴を備えており【行け行けドンドン】の【困ったちゃん】ばかりです。まあこの天気だから良いですが。
さすがに不精者のtanuoさんもここでスパッツを着けます。←あんたが一番【困ったちゃん】ですがな。
最後尾なら嵌らないなんてものではなく、何人かが衝撃を与え表面の結合が緩んでくると割れてズボッ。前後に関係なく皆さんズボズボやりながら降って行きます。快適な下降とは言えませんが、これはこれで楽しいものです。ズボズボやる度に素っ頓狂な大声をはりあげ大笑い。笑う門には福来る。精神衛生上にも最適な雪遊びですな。

おかげでかなりスローペースです。滝まで30分もかかっています。締まっていればものの十数分なのですが。
滝横をトラバース、もう出合は目と鼻の先。とは言え相変わらずズボズボ。


10:10 a.m. 出合着。

国見峠から愛知川への道に踏み跡があればコクイ谷へ、なければ国見峠へエスケープ、と決め道まで上がると踏み跡無し。
このグサグサ雪では時間が読めないので国見峠へのエスケープに決定。
小休止の後、登り始めます。
先頭はパワフルなT尾さんにお任せしてtanuoさんはズルを決め込み最後尾。踏み跡にはところどころ出来立ての大穴が開いています。えろう長い足ですな。と言いたくなるほど深い穴があります。雪の下に雪解けの空洞があるようです。下手したら身体まで埋まってしまいそう。なんだかんだと言っても最後尾は楽チンです。「う〜、助かるなあ。」

11:00 a.m. 大岩着。
久しぶりに大岩の上で休憩。ここまで来れば峠はもう目の前。

暖かな陽射しを全身に受け、爽やかな風が火照った頬を撫でてゆきます。またまた眠気を催してきます。

国見峠で11時ちょい過ぎ。帰るには早過ぎます。久しぶりに国見岳経由とします。


11:30 a.m. 国見の南面テラス着。

大岩の上は若干風があるので一段下の風の陰に移動、ここでお昼にします。
藤内を眺めながらのんびりと寛ぎます。展望好し、風なし、日当たり好し。最高の展望レストランです。また眠くなってきました。ムニャムニャ。

こうやって眺めていると峠から上の裏道がどこを通っているのかがよく解ります。地図では解らない地形が手に取るようにわかります。その中に居ては解らない事がこうやって離れた所から見るとよく解ります。物事を客観視するって大切ですね。


12:20 でっぱつ。
どうせどこを歩いてもズボズボ嵌るのだからとショートカットして樹林帯を行きます。
お昼を回ったと言うのにまだ雨氷、霧氷がいっぱいです。気温上昇に伴いそれがハラハラと落ちます。足元もクサレ雪になって行きます。

石門の上にあがると雨乞岳が綺麗です。アカヤシオ、ドウダンなどの新芽が赤く色付いています。春ですねえ。

石門からは樹林帯を抜け山頂へショートカット。360度の展望を満喫します。

その後国見尾根への分岐まで戻り、尾根を下ります。ここがまたドクサレ雪に足を取られ大変です。そこらじゅうでズボズボその度に大笑い。ああ愉しき哉、春のクサレ雪。かと思えばちびりそうなほど恐い所も。緊張と弛緩、このメリハリが楽しいのですね。

途中国見尾根の展望台に寄道。真正面の藤内を眺めながら「あ〜でもない、こ〜でもない。」「あんなに急な所だったの?」なんて言葉も聞こえてきます。そうです、こうやってその場所を客観視することも偶には必要なのではないでしょうか。

不動谷分岐、北谷への分岐を分けダイレクト尾根を下り始めると凍った雪もなくなり急に暖かくなります。日当たりが良く暑いくらいです。堪りかねて上着を脱ぎます。ついでにスパッツも外します。
すっかり雪の消えた南斜面、早くも花芽を付けたショウジョウバカマもあります。一足早い春に大満足。

13:50 尾根を降りきると目の前には北谷小屋。北谷の流れの向こうには藤内小屋。

裏道合流後は中道分岐で中道へ。最後の登りがきついです。ヒーハー。
峠を越え中道に出ますが、同じ南斜面でもこちらのショウジョウバカマはロゼットのみ。やはりこの辺りでは国見尾根末端付近が一番春が早いようです。

14:35 車に帰着。
ゲゲッ、今日はコクイ谷を手抜きしたのにもうこんな時刻。そうか、あちこちでのんびり寛いでたからなあ。光陰矢の如し、Time and Tide wait for noman. なんちゃって。
さっ、早く温泉温泉。


2012年03月04日13時15分00秒 記

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