雪、花、水温む谷、そして春の陽射し

今年の初物も撮り終えた事だし、
ぼちぼち引揚げますか。
水温む長石谷。
水の色もすっかり春らしく光り輝いています。



20110402

外はもう薄っすらと明るい。たった1週間でこんなにも変わるものなのか。
そりゃそうです。昼夜の長さは日付を横軸に取った正弦波。振幅=0の所が横軸に対する変動(傾き)が最も大です。
すぐこんなしょうもない事を考える。理系おバカは一生おバカ。バカは死ななきゃ直らない〜♪

「雪の良い内ににスキーにでも。」(最近チャオ御岳に嵌っています。少々遠いですがシニア券2,000円の魅力は絶大です。)なんて画策していたのですが、用事があるから早く帰るよう言われあえなく中止。そこへ御在所お誘いメール。久しぶりにOさんが来られるとの事。こりゃ渡りに船、今日はお久のにぎやかHike。

6:50 a.m. 中道入口駐車場着。
まだ車は少ないです。しかし皆さんよくご存知ですねえ、スカイラインゲートがもう開いたって事を。私も夕べIさんのページで知りました。
既に皆さん準備も終えています。毎度おグズはtanuoさん。急ぎ仕度にかかります。

7:00 a.m. でっぱつ。

随分暖かくなりました。もう4月なのですから当然ですね。
ニットの帽子を被ったら「頭、暑くないですか?」と聞かれ、未だ冬装束であることに気付きます。先週まで毎週雪の大盤振る舞いだったものですからつい季節を忘れていました。天気も上々、こりゃ暑さで参るかもしれません。
久しぶりに会ったOさんの頭には鮮やかな黄色のメット。ヤモリの絵がプリントしてあります。吸盤付きの四足ならどこでも登れちゃいます。ヤモリのトレードマーク?うちのAuちゃんと同じですな。
登り始めてすぐOさんがショウジョウバカマを発見。T尾さんもすぐ他の株を見つけます。皆さん良い目をお持ちです。折角だから撮っておきます。「まだ先にも咲いている。」などと思っていると、えてして無いものです。
日陰で光線が無くても我慢我慢。

出だしの急登の途中、日当たりの良い所にまたまた発見。こりゃあ撮らない訳にはまいりません。道を外し足場の悪い所からパチリ。これぞ季節の便りです。

先週まであんなにあった雪もすっかり消え所々道端に残っている程度。そりゃあそうです、もう4月ですもん。春の雪は融けるのも速いのです。
見上げればあちこちに黄色い花が咲いています。マンサクです。ここ御在所にはマンサクも多いのですね。

7:40 a.m. 岩棚着。
南に目を遣ると雪を残した鎌ヶ岳北面が綺麗です。

尾根に出ると吹く風が爽やかです。先週は冷たいほどだったのに今日の風は心地良いです。春ですねえ。
そして下界は春の風物詩、霞に煙っています。
皆さんハイペースです。暫くマイペースで写真休憩ばかり取っていたtanuoさんは付いて行くのが大変です。気が付けばキレットを過ぎ凹角まで来ていました。コブシの蕾は〜? まだ固いです。そりゃそうです。下界でやっとモクレンが満開を迎えたところ。今年は全体的に遅いです。

8:05 a.m. 北谷テラス着。最近立てられたのか【かもしか広場】なる看板があります。
ここのマンサクは? やっとほころびかけたところです。これぐらいが可憐でいいですね。

ここからやっと雪らしい雪が出てきました。階段状に切られたステップを忠実に辿ります。柔らかな日差しを背後に受け無我の境地でひたすら足を運びます。

8:25 a.m. 岩稜帯通過。

岩場を回り込み雪の詰まったルンゼをトラバース。日の照り返しに急に暖かさを感じます。ずっと昔の懐かしい感触を思い出したような気がします。
テラスから上はずっと雪の中を行きます。春の陽射しに包まれてつい居眠りしてしまいそうです。

富士見岩、朝陽台を経てアゼリア前の広場へ。人工氷瀑の氷も融け落ちてしまい、大きな残骸が残っています。ソリ広場の雪は以前より多く、青みのさした様子は人工降雪機の作ったものであることがすぐ解ります。

この季節、話題に上るのはタテヤマリンドウ。それを求めて遊歩道を行きます。冠峰碑の先の日当たりの良いところがまず第一候補。
咲いているものが見つからず諦めかけていたらT尾さんが蕾を発見。全くどんな目をしているんでしょ。良く見ると同じような蕾があちこちに覗いています。


9:20 a.m. 望湖台着。

斑に融け残った雪がいかにも低山の春を思わせます。春ですねえ。
道を外し記念碑広場へショートカット。ところどころで腐れ雪に足を取られながら行きます。

東屋の先、シロヤシオの大木の根元、ここも毎年真っ先にタテリンが咲くところ。
近付くと、あっ咲いてます。

とうとう見つけました。今年の初物。
ひとしきり撮った後は御岳神社へ。そうです、今日はT尾さんのお礼参りでもあるのです。T尾家にもさくらが咲いたそうです。合格おめでとうございます。正月早々足繁く合格祈願のお参りを重ねた甲斐がありました。
その後は峠道へ。という事は次は鎌の神様にもお礼参り?

10:00 a.m.武平峠着。
燃料補給の小休止の後、鎌を目指してでっぱつ。
鎌への登路、まだ結構雪が残っています。名残を惜しみながら行きます。というか、雪があればわざわざ雪を味わいながら。

久しぶりの鎌、結構きついです。ゼーハーゼーハーいいながら行きます。


11:05 a.m. 鎌ヶ岳山頂着。

祠に拍手。T尾さんは特に念入りにお参りしています。なんにしても良かった良かった。
南側に移動して大休止。ポカポカ暖かい陽射しにウトウトしてきます。

皆さん定番のカップ麺。しっかり食べてメタボになろう。
食事の後はIさんからオレンジの大盤振る舞い。デザートもしっかり食べてメタボになろう。

そろそろ降りのコース取りの話が聞こえてきます。
消え行く雪を惜しみ今年最後の左俣下降、長石谷のバイカオウレン探索等々。それじゃあ欲張って両方楽しみましょう。
左俣から三ツ口谷へ出て尾根コースとの分岐から長石尾根、途中から犬星谷に逸れれば滝の対面が群生地。これなら登りもなく降りばかりで行けます。

11:40 a.m. でっぱつ。
山頂から長石尾根側に少し降り、すぐ雪原に飛び込みます。適度な締まり具合で快調に下降点へ降りて行きます。


今日は皆さんつるはし無しなので、雪が固いようなら最上部はパスろうと思っていたら、もう既に下降点を駆け降りています。
速い速い。
最初の屈曲点辺りで急に雪が固くなったのか、先頭集団は後ろ向きになってクライムダウン。最後尾の私は皆さんが付けてくれたステップを辿ります。あ〜楽チン楽チン。
ここを過ぎれば傾斜も緩くなり雪もまた適度な固さになります。

振り返れば凄い落書き。そこらじゅう穴ぼこだらけです。おまけに撒き散らした巻貝が散乱しています。
しかしまあ本当に愉快爽快カイカ〜ンです。楽しい時って短いもの。あっちゅうまの出来事です。

三ツ口谷に合流すれば尾根コース分岐は目と鼻の先。ほんの少しの登りで長石尾根に乗り移ります。そして暫く降れば犬星谷の分岐。ヌタ場の横を抜け谷に出ます。

滝を巻き流れに沿って降ればすぐ犬星滝。

そして長石谷を渡るともうそこはバイカオウレン群生地。
どんなかな?と探すとそこらじゅうに咲き誇っています。さすがにここは早いですね。まだ花数は少ないですがこれだけ咲いていれば充分です。

最初は目の色を変えて撮影に勤しんでいたのに、暫くするともう食傷気味。飽きっぽい人ですな。
今年の初物も撮り終えた事だし、ぼちぼち引揚げますか。
水温む長石谷。水の色もすっかり春らしく光り輝いています。

上の滑滝の横に犬星滝の看板。へ〜、この滝も犬星滝だったのか。(冗談、冗談)

最後の渡渉点で皆さん靴の汚れを洗い流しスパッツまで洗っています。道具の手入れが行き届いていますねえ。(いつの間にやら私の不精癖が蔓延してしまったようです。反省!)

13:20 駐車場着。
今日は春らしい一日でした。雪、花、水温む谷、そして春の陽射しを満喫。
これから暫くは花の季節。気候も良くなり年間を通し最良の時期となります。
春の芽吹きに心ウキウキ。


2011年04月03日15時05分00秒 記

inserted by FC2 system